ご挨拶

第 69 回北日本産科婦人科学会総会・学術講演会
会長  馬場 長
岩手医科大学医学部産婦人科学講座 教授

 北日本産科婦人科学会の皆さま、こんにちは。

 岩手医科大学産婦人科の馬場 長(ばば つかさ)と申します。この度、岩手医科大学が第 69 回北日本産科婦人科学会総会・学術講演会を主催させていただきます。期日は2022年 10 月15 日(土)・10 月 16 日(日)、盛岡市を現地会場としてウエブ配信とのハイブリッド形式にて開催いたします。奮ってご参加いただきますよう、お願い申し上げます。

 第69回のテーマは「手を伸ばそう」としました。コロナ禍のみならず戦禍に閉塞感が漂う世の中で、HPV予防ワクチンの積極的勧奨再開と生殖補助医療の一部保険診療化など、今春より私たち産婦人科の世界が少し拡がります。またこの5年、産婦人科領域では多くの分野で新しい診断法や治療法が導入され、診療コンセプトが大きく変わりました。踊り場で一休みすることなく、産婦人科の診療可能性をもっと拓いていきたい、産婦人科学の理解を深めたい、未来のさらなる躍進につながる種を蒔いていきたい、と日々考えております。ぜひ「手を伸ばそう」という私たちの想いを汲んでいただき、新しいコンセプトを打ち出せるような学会になるよう、ご参加の皆さまに、お力添えをお願いする次第です。

 さて、本学会は臨床・教育・研究に主眼を置き、これまで現地で年代を超えた多県交流、ディスカッションを実現してきました。しかし、広域から参集する会の常として、学会員全員が全期間を通して学会に参加することは不可能であり、期間中の急変対応や宿日直手配に苦慮する一面もあります。今回は各地域から多くの先生方が主体的に参加できるよう、あえてハイブリッド開催を目指すことといたしました。

 2年以上続くコロナ禍はオンライン型学会の成熟をもたらしました。その一方でオンデマンド配信型の講演が討議なく消費されやすいのも事実です。本会では私たちが本当に聴いてみたいセミナー・講演をできるだけライブとし、一般演題の口演も相互ディスカッションができるように企画していきます。会期直前まで知恵を絞っていきますので、突然の指名などの際にも、寛容なご対応・ご協力をいただければ幸いです。

 本来であれば直接、お願いにあがるべきところをコロナ禍で往来が難しい折から、文面でのご挨拶となることをお許しください。今秋の第 69 回北日本産科婦人科学会総会・学術講演会を盛り上げていただきますよう、どうぞ宜しくお願いいたします。

 末筆となりますが、皆さまの健康とご多幸をお祈り申し上げます。

2022年春 矢巾にて